30 April 2011

Shikoku - Kochi

龍河洞 (高知県)

土讃本線土佐山田駅から東へ6キロ、バス25分ところに龍河洞がある。三宝山の中腹にある鍾乳洞(しょうにゅうどう)で、洞内には24の支洞があり、石筍、石柱などが自然の造形美を展開している。なかでも、龍口、天降石、千枚岩、万象殿、連星殿と名づけられた神秘な鍾乳石はすばらしい。延長約4キロの洞の出口附近には古代人穴居生活の跡があり、弥生式の壷が長い歳月の間に鍾乳石くっついてしまっているのが見られる。コウモリなど、洞内生物は100種近く生息している。洞は昭和6年に発見され、昭和33年3月、県立自然公園に指定された。
Ryugado cave, Kochi Pref.
室戸の日の出 (高知県)

四国の東南端に室戸岬がある。黒い奇岩が海岸に乱立して、太平洋の荒波が打ち寄せる。すべてが豪快な海の景観の中に白亜の灯台がある。附近いったいには亜熱帯植物が繁り、なかでも、あこう、トベラなどが南国的ムードを盛りあげている。灯台の近くには、四国八十八ヶ所台24番札所の最御崎寺(ほつみさきじ)があり、四季線香の煙が絶えない。灯台への登り口には勤皇の志士、中岡慎太郎の銅像が建っている。特筆ものは室戸岬の日の出で、暗い水平線の彼方から真っ赤な太陽が頭をもたげてくる風景は絶品である。
Sunrise at Muroto, Kochi Pref.
宿毛湾の夕日 (高知県)

四国の西南端にある小さな城下町が宿毛である。落日があかね色に海を染め、宿毛の海は深い眠りにつく。沖の島も、母島も、咸陽島も、鵜来島も、暗いベールに包まれてしまう。浜辺に打ち寄せる並みの音だけしか聞こえない。そんなとき、300年のむかし、高塀と竹矢来に閉ざされ、幽獄の生活を送った婉(えん)のことをおもう。婉女は野中兼山の娘だが、兼山が失脚のあと、婉はこの地へ流されていた。街の裏山には野中一族の墓がある。また、この町出身の傑物が多く、大江卓、林有造(明治維新)のほか、宰相の吉田茂、歌人の北見志保子も宿毛で生まれた。
Sunset at Sukumo bay, Kochi Pref.
高知・桂浜 (高知市)

高知からバスで約40分、太平洋の雄大なながめと、白砂青松の箱庭的な自然美は、古くから人々に愛され、土佐の文豪大町桂月は、号の「桂月」をここからとったという。勤王の志士坂本龍馬の銅像、戦国時代の雄、長曽我元親の居城、浦戸城跡がある。水平線からのぼる名月をみる秋はとくに名高い。
Katsurahama Beach, Kochi Pref.


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